日本全国懸け橋プロジェクト#5 「福井県・桜橋」
- PROJECT STORY
- Culture
よんなな会※1と三菱地所が、9年間かけて日本全国の橋を洗う『日本全国懸け橋プロジェクト』。「日本を明るく、元気にしたい。」という共通の想いのもと、橋洗いを通じて全国の地域社会との交流を深めます。その懸け橋プロジェクトの第5弾が、福井県福井市・桜橋を舞台に行われました。 ※1:よんなな会 情報社会の発展によって、人と人とがつながりやすくなっている今だからこそできる“仲間づくり”を実現すべく、全国に約300万人いる公務員の志や能力を高め、世の中を良くするためにさまざまな活動を展開中。http://47kai.com
晩春の暖かな気候の中、お揃いの法被で橋洗い!
福井市の左内町と浜町をつなぐ足羽川に架かる桜橋。
かつて、江戸時代の常盤橋街区には松平越前守(福井藩主)の屋敷があり、東京駅前常盤橋プロジェクトにとっても大変ゆかりのある舞台にて、2019年5月11日、懸け橋プロジェクトの第5弾が約40人の参加者のもと実施されました。
第5弾懸け橋プロジェクトの開会式は、北陸の工藝の過去と現代の懸け橋となり、工藝の未来へ橋を架ける情報発信している「Craft Bridge」のコワーキングスペースにて行いました!(築古ビルをリノベーションして活用、桜橋からも近い素敵な空間です!)
説明会の後、いよいよ橋洗いがスタートしました。
足羽川の春は堤防の両岸に桜が咲き誇り、美しく、桜の時期には桜橋から桜並木を一望できます。
今回は、お花見シーズンに賑わった桜橋を、橋の保全に関する研究者である前田健児氏(福井県)のご指導のもと、タワシ、タオルや箒を使い、橋の状態に合わせて清掃しました。
橋には長年蓄積された埃や砂汚れもちらほら。
丁寧な水拭きや掃き掃除により、徐々にきれいになっていく桜橋の様子と、法被姿の橋洗いメンバーたちを、行き交う車の中からも興味深そうな目で見つめる方もいらっしゃいました。
橋洗い後には懇親会を行い、今回のプロジェクトに賭けた皆の思いの共有や、次回懸け橋プロジェクトの作戦会議をする姿も見受けられました。
人を想い、街を想い、社会を想い、「日本を明るく、元気にする街づくり」を目指す懸け橋プロジェクト。
第5弾は、晩春の暖かな気候の中、幕を閉じました。
参加者インタビュー
前田 健児(福井県)
今後、日本を明るく、元気にするために、必要だと思うこと
日本を明るく、元気にするには、“対話”が必要だと考えます。橋洗いはそのきっかけ作りに最高です。汚れを見つけ、一緒に綺麗にし、一緒に喜ぶ。一緒にやろうよ、綺麗になったね、もう少しやってみよう。そこには立場も地位も関係ない。それをきっかけに初めて出会った人と対話し、つながり、友に、仲間になっていく。そう、“対話”は日本を変える。
野村 恒太(国土交通省/福井市より出向中)
僕は出向中で普段東京にいるので、ほとんどの準備を市役所の先輩後輩に手伝ってもらいました。市役所から建設部長をはじめとしたメンバーは当日も参加し、懸け橋プロジェクトを通じて、普段の仕事の中では関わらない人同士がつながったと思います。このセレンディピティで、きっと彼らの人生はちょっと豊かになるはずです。僕も当然に楽しかったです!
コラム:福井県・桜橋ってどんな橋?
かつて、城下町近くの交通路として重要な水運を担った足羽川にかかる桜橋。
福井市街地の堤防には戦災・震災からの復興の願いが込められた約2.2kmの壮大な桜並木が立ち並び、「さくら名所100選」にも選ばれ、幸橋から花月橋までの約1kmはライトアップも施されます。
開花に合わせて屋台も並び、多くの市民や観光客で賑わう福井の代表的なお花見スポットとなっています。